中国の二酸化炭素排出量 「来年減少に転じる可能性」

中国の二酸化炭素の排出量は、太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入が進んだことで、来年、減少に転じる可能性があるとする分析が公表されました。

気候変動やエネルギー政策などについて情報発信を行うウェブサイト、「カーボン・ブリーフ」は、13日、公表されたデータなどをもとに、中国の二酸化炭素の排出量について分析しました。

それによりますと、中国では太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入が記録的なペースで進み、このうち太陽光発電は、ことし1年だけでアメリカの総量の2倍にあたる約210ギガワットの増加が見込まれているとしています。

さらに干ばつの影響で最低水準となっていた水力発電の発電量が今後、大幅に回復する可能性があるとも指摘しました。

こうした再生可能エネルギーの拡大は電力需要の年間の増加量を史上初めて上回り、来年は、二酸化炭素の排出量が減少に転ずる可能性があるとしています。

世界最大の温室効果ガスの排出国である中国では、過去20年間、排出量がほぼ毎年、増加していました。

一方で「カーボン・ブリーフ」は、中国は引き続き石炭火力発電への依存が高いとして石炭への需要を減らせるかが、今後の課題になるとしています。