アルゼンチン 10月の消費者物価 前年同月比2.4倍に上昇

経済の混乱から激しいインフレが続く南米のアルゼンチンでは、先月の消費者物価が前の年の同じ月に比べて2.4倍に上昇しました。日々の食料品などが十分にまかなえない貧困層は40%にのぼると推計され、悪化する経済への対応が今週末の大統領選挙の最大の争点となっています。

アルゼンチンの統計局は13日、先月・10月の消費者物価指数が前の年の同じ月に比べて142.7%上昇したと発表しました。

インフレが年率で100%を超えるのは9か月連続で、物価が1年で2.4倍に跳ね上がったことになります。

急激なインフレの影響でアルゼンチンでは日々の食料品など生活に必要な支出が十分にまかなえない貧困層が人口の40%にのぼると推計されています。

ブエノスアイレス近郊では地元の市民グループが週3回、寄付などで集めた食材で調理した食事を無料で配布していて、13日にも幼い子どもを連れた女性などが次々に訪れていました。

グループの代表のレベッカ・エレーラさんは「インフレがひどく多くの家庭に仕事がありません。この地区はとてもぜい弱で多くの家庭が支援を必要としています」と話していました。

アルゼンチンでは今週末の今月19日に大統領選挙の決選投票が予定されていて、悪化する経済への対応が最大の争点となっています。