米大統領選 共和党 スコット上院議員が撤退表明 支持伸ばせず

来年のアメリカ大統領選挙に向け立候補を表明していた野党・共和党のスコット上院議員が選挙戦から撤退することを表明しました。共和党で唯一の黒人の上院議員でことし5月に立候補を表明しましたが支持を伸ばせず、党内で圧倒的な支持を維持するトランプ前大統領に大きな差をつけられていました。

来年秋のアメリカ大統領選挙に向け、共和党の候補者指名を目指していたティム・スコット上院議員(58)は12日、アメリカのFOXニュースのインタビューで「有権者が私に『今ではない』と言っているのは明らかだ」と述べて、選挙戦から撤退することを表明しました。

南部サウスカロライナ州選出のスコット議員は、共和党では唯一の黒人の上院議員で、ことし5月に立候補を表明しました。

シングルマザーの家庭で育ち、保険代理店の経営を経て政治家に転身したスコット氏は、前向きなメッセージを強調する選挙戦を進めてきましたが支持を伸ばせずにいました。

政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によりますと、11月9日時点の各種世論調査の支持率の平均は2.5%と低迷し、党内トップのトランプ前大統領の58.5%に大きな差をつけられていました。

共和党内では世論調査でトランプ氏に続いているのが
▽フロリダ州のデサンティス知事で14.4%
▽ヘイリー元国連大使が9.0%となっていて、
トランプ氏が圧倒的な支持を維持しています。

一方の与党・民主党では、再選を目指すバイデン大統領が現時点で最有力候補となっています。