競泳 日本社会人選手権 鈴木聡美が女子50m平泳ぎで優勝

競泳の日本社会人選手権は最終日の12日、32歳の鈴木聡美選手が女子50メートル平泳ぎに出場し、大会新記録のタイムで優勝しました。

日本社会人選手権は新潟県長岡市で11日から2日間の日程で行われました。

最終日に行われた種目のうち、オリンピック種目ではない女子50メートル平泳ぎには、この種目の日本記録保持者の鈴木選手が出場しました。

鈴木選手は来年のパリオリンピック出場を目指し筋力トレーニングなどで体づくりを進めていて、今は短い距離の実戦を想定した練習は行っていないということですが、それでも伸びのある泳ぎでスピードに乗り、大会新記録となる30秒87のタイムで優勝しました。

このあと鈴木選手は、ことし4月の日本選手権以来となる200メートル平泳ぎにも出場し優勝した渡部香生子選手に次いで2位となりました。

鈴木聡美「30秒台を出せたのはポジティブに捉えたい」

女子50メートル平泳ぎを制した鈴木聡美選手は「個人的な目標としては、30秒5から30秒6あたりのタイムを目標にしていたので悔しい結果だった。ただ、50メートルのスプリント練習をまったくやっていない中でも30秒台のタイムを出すことができたのはポジティブに捉えたい」とレースを振り返りました。

また、2位だった200メートル平泳ぎについては「日本選手権以来、数か月ぶりの出場で、どんな記録になるか泳いでみないとわからなかったので緊張していた。今後は200メートルの練習回数も積み重ねないと難しい種目だなと改めて思った。ことし培ったトップスピードをどう200メートルに生かすか、研究しがいがあるし、改善の余地もあると思う」と話していました。

男子100mバタフライは水沼尚輝が優勝

一方、男子100メートルバタフライには新潟県を拠点としているこの種目の去年の世界選手権銀メダリスト、水沼尚輝選手が出場しました。

水沼選手は腹筋を強化し、「むち」のようなしなやかでなめらかな泳ぎを目指しているということで、レースでは得意とする後半の50メートルで一気に追い上げ、51秒89のタイムで優勝しました。

水沼尚輝「最近の中で一番手応えのあるレース」

男子100メートルバタフライを制した水沼尚輝選手は「最近の中では一番手応えのあるレースだったし、タイムも51秒台でまとめられたので、これを継続していけば50秒台で泳げる力も獲得できるのではと思った」と話しました。

そのうえで「来年3月のパリオリンピックの代表選考会で自分の日本記録を超えられるよう準備していきたい。東京オリンピックでは手応えのないレースをしたので、その借りをオリンピックで返したい」と意気込みを語りました。