イスラム諸国首脳らが緊急会議 即時停戦と人道支援を訴え

ガザ地区の人道危機が深まる中、イスラム諸国の首脳らによる緊急会議がサウジアラビアで行われ、各国はイスラエルによる攻撃を非難し、即時の停戦と継続した人道支援の実現などを訴えました。

サウジアラビアの首都リヤドで11日、イスラム圏の57の国や地域でつくるOIC=イスラム協力機構の首脳らがガザ地区の情勢などについて話し合う緊急の首脳会議が行われました。

冒頭、サウジアラビアのムハンマド皇太子が「パレスチナの人々に対するイスラエルによる攻撃を非難する。ガザ地区の悲惨な状況を変えるための行動が全員に求められている」などと訴えました。

また、カタールのタミム首長は民間人への攻撃を即時停止するようイスラエルに求めた一方で、「カタールは引き続き人質の解放に向けて仲介役としての努力を続ける」と述べました。

一方、イスラエルやアメリカと対立するイランのライシ大統領は「アメリカがイスラエルに多くの武器を提供している」として、アメリカにこそ責任があると主張しました。

そのうえで「イスラエルに対抗するためにイスラム諸国はパレスチナの人々に武器を提供すべきだ」と述べ、イスラム組織ハマスやレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラなどへの支援を続ける考えを示しました。

会議では即時の停戦と継続した人道支援の実現などを求める声明をまとめ、イスラム諸国としてパレスチナとの連帯を示し、イスラエルへの圧力を強めたい考えです。