【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる12日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ヘルソン州検察当局 “解放後も市民は危険な状態”

ロシアによる軍事侵攻で占領下におかれていたウクライナ南部の都市ヘルソンがウクライナ軍によって解放されてから11日で1年になりました。

これに合わせてヘルソン州の検察当局は、ヘルソンでは解放されたあともロシア軍による砲撃などや、ことし6月のカホウカ水力発電所のダムの決壊でおきた洪水によって、子どもを含む800人以上が死亡したことを明らかにし、いまだに市民が危険な状態に置かれていると訴えました。

ゼレンスキー大統領 反転攻勢続ける姿勢を強調

ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、動画のメッセージで「ロシア軍によるヘルソンへの攻撃には、これまでと同じようにわれわれの部隊が対応する」と述べ、防衛を強化していくとしています。

また今月10日にウクライナ軍がロシアが一方的に併合したクリミアに駐留するロシア海軍の艦船に損傷を与えたことを踏まえ「われわれは黒海やクリミアでも占領者に打撃を与えられることを証明した」と述べ、反転攻勢を続ける姿勢を改めて強調しました。

ゼレンスキー大統領 「敵の強さ 過小評価すべきでない」

ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、南部の都市ヘルソンをロシアの占領から解放して1年になるのに合わせてビデオ演説を公開し「ヘルソンは英雄、象徴、希望の街だ。敵に屈することなく、周辺、そして世界中の人々を鼓舞してきた」と述べました。

そのうえで「敵の強さを過小評価すべきでない」と述べ、領土の奪還という共通の目標に向けて、国内も国際社会も結束することが重要だと訴えました。

ウクライナ空軍 “ロシア軍の無人機 撃墜”

ウクライナ空軍は11日、ロシア軍がひと晩で首都キーウをはじめ東部ハルキウ州や南部オデーサ州など各地に対し、31機の無人機や複数のミサイルによる攻撃を仕掛け、このうち19機の無人機などを撃墜したと発表しました。

キーウに向かっていたミサイルは地対空ミサイルシステム「パトリオット」で迎撃したということで、キーウ市当局は「52日間の中断のあと敵は首都へのミサイル攻撃を再開したが届かなかった。けが人はなかった」と発表しました。

一方、各地の地元当局によりますと、首都近郊のキーウ州では複数の住宅や商業ビルが被害を受けたほか、南部オデーサ州では3人がけがをし、黒海に面した港湾インフラにも被害が出たということです。