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J1第32節 優勝争いヴィッセル神戸と横浜F・マリノスに絞られる
J1の優勝争いは前節まで勝ち点「62」の首位のヴィッセルと勝ち点「2」の差で追う2位のF・マリノス、そして勝ち点「54」の3位の浦和レッズまでが優勝の可能性がありました。
初優勝を目指すヴィッセルは12日、アウェーでレッズと対戦し、エースの大迫勇也選手を中心に前半からボールを支配して相手ゴールに迫りましたが、リーグ戦で失点が最も少ないレッズの守備に阻まれて得点を奪えず、0対0で試合を折り返しました。
それでも後半27分、ゴール前でボールを大きく動かし、最後はマテウス・トゥーレル選手が頭で押し込んで先制しました。
ヴィッセルは、後半のアディショナルタイムに同点に追いつかれ、さらに試合終了間際にレッズにフリーキックを与えました。
優勝争いに残るには勝つしかないレッズはゴールキーパーもゴール前に上がって得点を奪いにきましたが、ヴィッセルはゴールキーパーの前川黛也選手が浮いたボールを確実にキャッチして素早く攻撃につなげ、大迫選手が無人のゴールにロングシュートを決めて2対1で競り勝ちました。
一方、連覇を目指すF・マリノスは、ホームでセレッソ大阪と対戦しました。
F・マリノスは前半から主導権を握り、41分にヤン・マテウス選手がクロスボールの折り返しに反応して頭で押し込んで先制すると、前半終了間際にはエウベル選手がゴールを決めて2点リードで前半を終えました。
後半は相手にたびたびゴール前に迫られましたが、F・マリノスは体を張った守備で守り抜いて2対0で勝ちました。
この結果、ヴィッセルとF・マリノスがともに勝ち点3を獲得し、その差は「2」のままとなりました。
レッズは優勝の可能性が無くなり、J1の優勝争いは残り2節でヴィッセルとF・マリノスに絞られました。
ヴィッセル神戸 大迫「目の前の試合に勝つことだけを考えた」
決勝ゴールを決めたヴィッセル神戸の大迫勇也選手は「優勝より目の前の試合に勝つことだけを考えてきょうの試合に臨んでいた。前半の立ち上がりから力を出せたのでよかった」と振り返りました。
そのうえでリーグ初優勝に向けて「今シーズンは開幕からぶれずに自分たちのやるべきことをしっかりと出せている。残り2試合も緊張感のある中だが、いつもどおりのプレーを出せるように意識したい。優勝するために全力を尽くし、そのために点を取りたい」と意気込みを語りました。
ヴィッセル神戸 佐々木「一丸となって優勝に挑んでいきたい」
ヴィッセル神戸の佐々木大樹選手は「きょうの試合は、1人1人が攻守においてハードワークしていた。これをスタンダードにして次の試合はもっといいプレーを見せたい。目の前の試合にすべてをかけるつもりで一丸となって優勝に挑んでいきたい」と力強く話していました。
横浜F・マリノス ヤン・マテウス「まず自分たちに集中したい」
横浜F・マリノスのヤン・マテウス選手は、エウベル選手からの折り返しを頭で合わせた先制ゴールについて「フォワードの選手として得点できてうれしい。もしかしたら折り返しのボールが来るのではないかと信じて走った結果、ゴールに流し込むことができた」と振り返りました。
また、ヴィッセル神戸との優勝争いが続く状況について「この終盤は絶対に負けられない試合が続いていて、1試合1試合決勝だと思ってやることが大事だ。リーグ戦が終わってから順位の計算をすればいい。まずは自分たちに集中していきたい」と次の試合に向けて気を引き締めていました。
また、チーム2点目のゴールを決めたエウベル選手は「仲間がいいボールを転がしてくれてあとは決めるだけだった」と得点シーンを淡々と振り返りました。
そして優勝争いが続く状況については「プレッシャーのかかる試合は、選手としてよりモチベーションが上がる。何よりもチームが勝って少しでも優勝に近づくようなプレーをしていきたい。得点やアシストを決められればうれしい」と意気込んでいました。
川崎フロンターレと京都サンガは引き分け
勝てばJ1残留が決まるサンガは前半、豊川雄太選手の2得点などで3対2とリードして折り返しましたが、フロンターレが後半のアディショナルタイムに脇坂泰斗選手のペナルティーキックで追いつき、そのまま3対3で引き分けました。
サンガは4試合ぶりの勝利はならず、J1残留は持ち越しとなりましたが、勝ち点を34として14位に順位を上げました。
フロンターレは勝ち点44で9位のままです。