岸田首相 自衛隊観閲式で訓示「抜本的に防衛力を強化する」

岸田総理大臣は自衛隊の観閲式で訓示し、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを受けて必要な防衛力の整備を着実に進めていく考えを強調しました。

観閲式は埼玉県の入間基地で行われ、岸田総理大臣がおよそ800人の自衛隊員を前に訓示しました。

この中で岸田総理大臣は「中国とロシアが爆撃機を共同飛行させるなど日本は戦後もっとも厳しく複雑な安全保障環境のただなかにある。わが国を守り抜くため、必要な予算水準を確保して抜本的に防衛力を強化する」と述べました。

その上で「反撃能力を保有するためスタンド・オフ・ミサイルの整備を速やかに進めるほか、日本とイギリス、イタリアの3か国の技術を結集して優れた戦闘機の開発を期待する」などと述べ、必要な防衛力の整備を着実に進めていく考えを強調しました。

また岸田総理大臣は、緊迫した状況が続くイスラエル・パレスチナ情勢を受けて自衛隊機で日本人などを現地から待避させたことについて「プロフェッショナルな仕事をし国民の期待と信頼にこたえてくれた。すべての隊員がワン・チームとなって成し遂げた成果だ」と評価しました。

このあと岸田総理大臣は今後、日本人などが中東から退避する場合に備えてヨルダンとギリシャにも待機しているC2輸送機など航空自衛隊の装備品を視察しました。