ネタニヤフ首相 ハマスとの戦闘後も「ガザ地区の管理続ける」

イスラエル軍はガザ地区の各地で市街地への攻撃を続け、地元の当局は大勢の住民が避難していた学校への攻撃で少なくとも25人が死亡したと発表しました。一方、イスラエルの地元メディアはハマスとの戦闘のあとも軍がガザ地区を管理する考えをネタニヤフ首相が示したと報じました。

イスラエル軍は10日もパレスチナ暫定自治区のガザ地区への地上侵攻を続ける一方、ガザ地区の北部から南部に退避するよう住民に通告し、2日間で10万人以上が応じたとしています。

こうした中、激しい戦闘が続くガザ地区の北部では大勢の住民が避難していた学校の建物が攻撃を受け、地元の当局は少なくとも25人が遺体で病院に運び込まれたと発表しました。

現場で撮影されたとされる動画には建物の一部が崩壊し、がれきの下から動かなくなった子どもが運び出されていく様子や、数十人の遺体が布で巻かれ並べられている様子が映っています。

イスラエル軍はハマスが学校や病院に拠点を置き、人間の盾として利用していると主張していて、ガザ地区の保健当局はこれまでに135か所の医療機関が攻撃を受け少なくとも2つの病院が包囲されているとしています。

一方、イスラエルの地元メディア タイムズ・オブ・イスラエルは、ネタニヤフ首相が10日、テルアビブで開かれたガザ地区周辺の自治体関係者との会談で「イスラエル軍はガザ地区の管理を続ける。国際的な勢力に手渡すことはない」と述べたと伝えました。

アメリカのブリンケン国務長官はイスラエル軍によるガザ地区の占領に反対する考えを示していて、ネタニヤフ首相の発言は波紋を広げることが予想されます。