「もうすぐがんで死ぬ」メールで詐欺被害 警察が注意呼びかけ

「もうすぐがんで死ぬので9000万円を譲りたい」などという携帯電話に届いたうそのメールを信じ、大阪に住む70代の男性が金を受け取るための費用として5000万円余りをだまし取られていたことがわかりました。警察は現金がもらえるといった内容のメールはうそなので、すぐに相談するよう注意を呼びかけています。

警察によりますと、ことし1月、大阪府に住む70代の男性の携帯電話に「もうすぐがんで死ぬので支援金として9000万円を譲りたい」などといったメールが見知らぬ相手から届いたということです。

男性がメールに添付されたサイトにアクセスすると、秘匿性の高い通信アプリを使ってメッセージのやりとりが始まりました。

その中で、本人確認や受け取り証明など、「支援金」を受け取るための費用として、現金を振り込むよう繰り返し指示されたということです。

男性は、ことし8月までに111回にわたって指定された口座に現金を振り込みあわせて5000万円余りをだまし取られました。

11月になって男性が娘に相談して被害が発覚しましたが、口座の残高はほとんどなくなっていたということです。

警察によりますと、男性がアクセスしたサイトを使った被害は、ほかにも全国で18件確認され、被害額は2600万円に上っています。

警察は特殊詐欺事件として捜査するとともに現金がもらえるといった内容のメールはうそなのですぐに相談するよう注意を呼びかけています。