ヤクルト 2軍の球場など 茨城 守谷へ移転が決定 2027年めどに

プロ野球 ヤクルトの、現在、埼玉県にある2軍の球場や選手寮などの施設について、4年後の2027年をめどに茨城県守谷市に移転することが10日、正式に決まりました。

ヤクルト球団は、埼玉県戸田市に2軍の球場や室内練習場、それに選手の寮やクラブハウスを構え、若手の育成などにあたっています。

これらの施設は1970年代から使われていて老朽化しているほか、4年前には台風で近くの河川が増水して水につかる被害も受けたことなどを踏まえ、ヤクルト球団が移転先を探していました。

そして、都心からのアクセスもよくスポーツ振興や地域経済の活性化などに力を入れている茨城県守谷市が誘致に乗り出したことから、球団との間で協議を進めていました。

10日は茨城県庁で、ヤクルト本社、ヤクルト球団、茨城県、守谷市の4者による協定の締結式が行われました。

球団の衣笠剛 会長や守谷市の松丸修久 市長などが出席して署名を交わし、正式に移転が決まりました。

守谷市は、市内にある「常総運動公園」に隣接した20.8ヘクタールの土地に新たな総合公園を整備する計画で、このうち、およそ7.2ヘクタールに球場や屋内練習場などが設けられる予定です。

総合公園内にヤクルト本社が新たに球場を建設して守谷市に寄付し、営業権はヤクルト本社が持つことや、近くに選手寮や屋内練習場、サブグラウンドを建設することなどが、協定に盛り込まれています。

新しい2軍球場は地上3階建てで、ナイター設備も設けられ、客席は今の球場より4倍ほど多い、およそ3000席を見込んでいます。

新しい球場は近くに河川が流れていて浸水想定地域になっているため、来年度から盛り土の工事を行い、移転は4年後の2027年1月ごろを目指していて、3月からのイースタンリーグ開幕に間に合わせたい考えです。

ヤクルトの衣笠会長は「2027年3月の公式戦に間に合うよう建設を進め、プロ野球の迫力ある試合を、ぜひ地元の方にもご覧いただきたい」と話していました。