プーチン大統領 カザフスタンを公式訪問 関係維持を強調

ロシアによるウクライナ侵攻以降、アメリカが関係強化に乗り出している中央アジアの資源大国カザフスタンをロシアのプーチン大統領が公式訪問し、勢力圏とみなすカザフスタンとの関係維持を強調しました。

ロシアのプーチン大統領は9日、カザフスタンの首都アスタナを公式訪問し、トカエフ大統領との会談でカザフスタンとの関係維持を強調しました。

カザフスタンはこれまでも、ロシアだけでなく中国との関係強化を進めてきましたが、去年2月、ロシアがウクライナ侵攻を始めて以降は、トカエフ大統領がことし9月アメリカを訪れて首脳会談を行うなど、欧米との関係も重視しています。

一方、アメリカも資源大国カザフスタンとの関係強化に乗り出しています。

カザフスタン国内に先月、平和維持部隊のためのセンターの設立を支援したほか、国務省は7日、戦略的パートナーシップの対話を強化するとした共同声明を発表しました。

プーチン大統領がカザフスタンを訪問したねらいについてロシア大統領府は、ほかの国の動きとは関係がないとしています。

ただ、プーチン大統領は、ロシアが主導し、カザフスタンも加盟している軍事同盟の首脳会議や旧ソビエトの国々の首脳を招いた非公式会合を開くとするなど、勢力圏とみなす国々への引き締めを図っていくとみられます。