10月の倒産件数790件 前年同月比33%増 融資返済困難が要因も

10月に全国で倒産した企業などの数は790件で、去年の同じ月と比べ、33%増えたとする調査結果がまとまりました。新型コロナに対応した、いわゆる「ゼロゼロ融資」を受けたあと、返済が難しいなどとして倒産するケースも増えています。

民間の調査会社、帝国データバンクによりますと、10月に全国で1000万円以上の負債を抱え、法的整理の手続きをとった企業などの事業者の数は790件でした。

去年の同じ月を33%上回り、18か月連続の増加となりました。

新型コロナに対応した実質無利子・無担保融資、いわゆる「ゼロゼロ融資」を受けたあと、返済が難しいことなどを要因とした倒産も58件と、去年の同じ月に比べ52%増えました。

倒産件数を業種別に見ると、
▽「サービス業」が187件で最も多く、
次いで、
▽「小売業」が165件
▽「建設業」が162件でした。

帝国データバンクは「さまざまな支援策で、コロナ禍の期間、倒産件数は抑えられてきたが、ことし7月からゼロゼロ融資の返済が本格化したこともあり、倒産件数はコロナ禍前の水準に戻っている。仕入れ値の上昇を転嫁できなかったり、人手を確保できなかったりして先行きが見通せず、事業の継続を諦めるケースも多い」と話しています。