北海道 クマに襲われ大学生死亡か 専門家など現地調査

今月、北海道福島町などにまたがる山でクマに襲われたとみられる大学生が死亡し、近くで死んでいるクマが見つかったことを受け、専門家などが現地を訪れ調査を行いました。
警察などは、死んでいたクマと大学生を襲ったクマは、同じ個体である可能性が高いとしています。

11月2日、北海道南部の福島町などにまたがる大千軒岳6合目付近の登山道から外れたやぶの中で、男子大学生が死亡しているのが見つかり、警察は遺体の状況からクマに襲われたとみています。

また、現場の近くでは、大学生を襲ったとみられるクマが死んでいるのが見つかっています。

これを受けて、9日朝から北海道立総合研究機構の専門家や警察、ハンターなど、およそ15人が現地を訪れ、沢のそばに残されていた死んだクマの状況を詳しく確認しました。

大千軒岳では、大学生が遺体で見つかる2日前の10月31日に、登山をしていた消防署員2人がクマに襲われてけがをし、その際、ナイフをクマに刺して追い払っていて、調査にはこの消防署員も同行したということです。

警察などは、現場の状況や傷痕の状態から、死んでいたクマと大学生や消防署員を襲ったクマは同じ個体で、大学生を襲ったあとに、消防署員にも襲いかかった可能性が高いとしています。

北海道立総合研究機構などは、9日に採取したクマの骨や歯を分析するとともにクマの毛などのDNA鑑定も進め、当時の状況などを詳しく調べることにしています。