インフルエンザ感染増加 妊婦へワクチン接種呼びかけ 千葉

インフルエンザの流行が続く中、千葉県の産婦人科では、妊娠中に感染する人も目立ち始めています。医師は「妊婦が感染すると症状が重くなりやすい」としてワクチン接種などの対策を呼びかけています。

千葉県によりますと、今月5日までの1週間に県内で新たに報告されたインフルエンザの感染者数は1医療機関当たり28.78人で、警報レベルの30人に近い高止まりの状態が続いています。

感染者の4分の3以上は10代以下ですが、市原市にある産婦人科の医院では、先月ごろから妊娠中の人の感染が目立ち始めました。

去年やおととしは、妊婦のインフルエンザ感染はほとんど見られなかったのに対し、先月以降は、1週間にせきや発熱などの症状で受診する妊婦10人ほどのうち、多いときで半分程度で感染が確認され、大半は保育園や幼稚園などに通う子どもからうつったとみられています。

この医院ではワクチンの接種も行っていて、今週も妊娠中の人が接種に訪れていました。

妊娠7か月の女性は「この夏、保育園に通う3人の子どもが次々と病気になって、1か月看病し続けました。今、自分が倒れるわけにいきませんから」と話し、妊娠10か月の女性は「ワクチンを打っておけばかかったとしても症状が軽くなると聞き、打ちました」と話していました。

有秋台医院の鶴岡信栄院長は「妊娠中にかかると症状が重くなりがちです。おなかが大きいとせきで息苦しさが強まったり、熱が出るとおなかが張って早産になったりする可能性があるので、感染予防が大事です。ワクチンは妊娠のすべての期間を通して問題ないとされているので、安心して接種してほしい」と話していました。