滝山病院に東京都が改めて指導 “再発防止の取り組み不十分”

看護師による入院患者への暴行事件が起きた東京 八王子市の精神科病院「滝山病院」に対し、改善命令を出していた都は、再発防止に向けた取り組みが十分ではなく、さらに実効性のあるものにすべきだとして改めて文書で指導しました。

東京 八王子市の精神科病院「滝山病院」では、ことし2月、複数の看護師による入院患者への暴行事件が発覚し、都はことし4月、医療法と精神保健福祉法に基づき病院に改善命令を出しました。

その後、病院は改善計画を都に提出し、虐待を防ぐための対応マニュアルの作成や、職員が虐待に気付いた場合、相談しやすい体制の整備などを進めるとしています。

都は、職員に聞き取りを行うなどして再発防止に向けた取り組みの進捗(しんちょく)などについて確認した結果、取り組みが十分ではなく、さらに実効性のあるものにすべきだとして、9日、病院に対し改めて文書で指導しました。

具体的に、対応マニュアルについては虐待と疑われるケースが発生した場合の職位ごとの対応をわかりやすくすることや、職員が相談しやすい体制については、外部組織による窓口を早急に開設することなどが必要だとしています。

都によりますと、改善命令後の指導は異例だということで、都は、病院に対し改善計画について見直し再提出するよう求めています。

病院は「指導を踏まえて、改めて改善に向けた取り組みを再構築し、しっかり取り組んでいきたい」と応じているということです。