戦闘休止と人質解放で協議か 複数メディア報じるも実現不透明

イスラエルによるパレスチナのガザ地区への攻撃が続く中、戦闘の休止とイスラム組織ハマスに捕らえられている人質の解放について、複数のメディアは協議が進められていると報じています。ただ、ハマスは停戦に応じないイスラエルを批判しており、実現するかは不透明な状況です。

ガザ地区に侵攻したイスラエル軍は8日、軍事作戦が始まって以降、イスラム組織ハマスが構築した地下トンネルの出入り口130か所を破壊したと発表し、主にガザ地区北部で急ピッチで地下トンネルの破壊を進めているものとみられます。

イスラエル軍のハガリ報道官は8日夜の記者会見で「ハマスはガザ地区北部での支配力を失い続けている」と述べました。

また、「停戦はない」と改めて強調する一方で「人道目的での戦闘の休止はある」と述べて、戦闘休止の可能性に言及しました。

こうした中、イスラエルの複数のメディアは、8日、エジプトの仲介によって人道目的での戦闘の休止とハマスに捕らえられている一部の人質の解放について近く関係する当事者が合意する見通しだと報じました。

また、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは関係者の話として、イスラエルがガザ地区での戦闘を3日間、休止するかわりにハマスが最大15人の人質を解放する方向で協議が進められていると伝えています。

一方、ハマスの政治部門の幹部は8日、記者会見で「停戦という条件が整えば、イスラエルの民間人と外国人は解放されるだろう」などと述べた一方で、人質の解放が進まないのは停戦に応じないイスラエル側に責任があるとも主張しています。

戦闘の休止と人質の解放が実現するかは不透明な状況です。