世界のワイン生産量 異常気象で過去約60年で最低水準の見通し

干ばつなど異常気象の影響で、ことしの世界のワイン生産量は、過去およそ60年で最低の水準に落ち込む見通しです。

フランスに本部がある国際ブドウ・ワイン機構は7日、世界のワインの主な生産国29か国の情報をもとに、ことしの生産量の見通しを発表しました。

それによりますと、ことしのワイン生産量は、およそ241億7000万リットルから246億6000万リットルで、その中間値でみると、去年より7%と大幅に落ち込み、およそ60年ぶりの低水準になるということです。

これは、イタリアやスペインといったヨーロッパの生産国が記録的な干ばつや霜の被害に見舞われたほか、オーストラリアやチリ、南アフリカといった南半球の国々でも、悪天候で生産量が大きく落ち込んだためです。

生産国の上位を見ますと、2018年から5年にわたって世界トップだったイタリアが前の年より12%の減少と落ち込みが大きく、首位の座を2位だったフランスにゆずっています。

また3位のスペインも、過去20年間で最低の水準に落ち込んでいます。