岸田首相 特別職の給与引き上げ法案 自身増額分を返納で調整へ

特別職の国家公務員の給与を引き上げる法案をめぐり、岸田総理大臣は、物価高に国民が苦しんでいる現状を踏まえる必要があるとしてみずからの増額分を返納する方向で調整に入りました。

特別職の国家公務員の給与を一般職に準じて引き上げる法案は政府が今の国会に提出していますが、総理大臣で年間46万円、閣僚で年間32万円引き上げられる内容に、野党側からは物価高で国民が苦しむ中、適切ではないとして見直しを求める声が相次いでいます。

岸田総理大臣は、こうした現状を踏まえる必要があるとして、法改正に伴うみずからの給与の増額分は国庫に返納する方向で調整に入りました。

総理大臣の給与をめぐっては、行財政改革の観点からこれまでも全体の3割を返納していて、この対応は今後も続けるとしています。

また、閣僚らの増額分についても同様に返納することを検討しています。

一方、岸田総理大臣は、特別職の国家公務員の給与を引き上げる法案自体は、賃上げの流れを社会全体に波及させていく意味でも必要だとして、今の国会での早期成立に理解を求めていく方針です。