ビッグモーターの保険代理店登録を取り消す方向で検討 金融庁

ビッグモーターが故意に車を傷つけるなどして保険金を不正に請求していた問題で、金融庁はビッグモーターに対し、保険業法に基づき、保険代理店の登録を取り消す処分を出す方向で検討に入りました。

金融庁は、ビッグモーターが保険販売を行う代理店として顧客保護に問題がなかったかなどを調べるため、ことし9月に保険業法に基づいて立ち入り検査を行いました。

これまでの検査で、金融庁は、ビッグモーターのガバナンス=企業統治に不備があり、顧客保護のための対応がとられていなかったと判断していて、保険業法に基づき、保険代理店の登録を取り消す処分を出す方向で検討に入りました。

今後、処分案への意見をビッグモーターに聞く聴聞という手続きがとられる見通しで、実際に登録が取り消されると、損害保険代理店に対する行政処分としては最も重い処分となります。

この問題で金融庁は、ビッグモーターと親密な関係にあった損害保険ジャパンと親会社のSOMPOホールディングスに対し、保険業法に基づいて立ち入り検査を行っていて、ビッグモーターとの取り引きやグループのガバナンス体制に問題がなかったか詳しく調べています。

一方、この問題をめぐって、国土交通省は10月に立ち入り検査を行ったビッグモーターの事業所に対し、道路運送車両法に基づいて車検業務の指定取り消しや整備業務の一時停止などの処分を行っています。