海自 セクハラ問題で隊員や幹部ら3人を停職の懲戒処分 防衛省

海上自衛隊に勤務していた女性が男性隊員からセクハラを受けたうえ、報告を受けた幹部が女性の意向に反して男性隊員と面会させ、謝罪を受けさせていた問題で、防衛省はセクハラをした隊員や幹部ら合わせて3人を停職の懲戒処分にしました。

防衛省によりますと、広島県の呉地区にある海上自衛隊の部隊では、去年8月から12月にかけて当時、勤務していた女性隊員が50代の男性海曹から抱きつかれたり性的な発言をされたりするなど、セクハラの被害を受けたうえ、報告を受けた50代の1等海佐が女性の意向に反して海曹と面会させ、謝罪を受けさせていました。

1等海佐はセクハラの被害について、当時の部隊トップの指揮官に報告したということですが、上級部隊には報告していなかったということです。

海曹による女性へのセクハラは少なくとも4件確認できたということで、8日付けで
▽海曹を停職10か月の懲戒処分にしたほか
▽1等海佐についても適切な対応を行わなかったとして、停職3か月にしました。

また、海曹の直属の上司にあたる60歳の事務官についても、適切な対応をとらなかったとして停職5日としました。

一方、すでに定年退職している当時の指揮官は、停職2か月に相当するとして、本人に通知するとしています。

防衛省は「セクハラが起きたことも問題だが、被害者に寄り添わない行動をしてしまったことは言語道断だ。ハラスメントを一切許容しない態勢作りに引き続き取り組んでいきたい」とコメントしています。