ジャニーズ問題 メディア各社に横断調査要望 社会問題調査団体

ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、背景の一つに指摘された“メディアの沈黙”に関する検証が不十分だとして、社会問題を調査する団体がメディア各社が協力して横断的な調査を行うよう要望しました。

要望したのは、社会問題を調査する団体で、8日、都内で会見しました。

団体は、ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐる特別チームの調査報告書で、背景の一つに“メディアの沈黙”が指摘されたことに対し、テレビ各局は検証や調査をしているものの、手法にばらつきがあり内容も不十分だと指摘しました。

このため、NHKや日本民間放送連盟、日本雑誌協会などに、メディア各社が協力して横断的な調査を行うよう要望書を送ることを明らかにしました。

要望の中では、芸能界全体の健全化に向け、旧ジャニーズ事務所に限定せずに調査し、共通の調査項目を設け「圧力」や「そんたく」の有無についても尋ねることなどを盛り込んでいます。

方法は、各業界団体が作成した共通のアンケートフォームで各社が実施し、回答は第三者機関が集計と分析を行った上で、各業界ごとに公表するよう求めています。

要望した団体の代表を務める荻上チキさんは「各社で検証が始まったことは評価できるが、再発防止策の構築までは至っておらず、さらに踏み込んだ調査や検証が必要だ。その上で何ができるか、各社の姿勢が問われている」と話していました。