川崎重工とIHI 半年間決算 最終損益赤字に 航空エンジン問題で

アメリカのメーカーが製造した航空エンジンに不具合が見つかったとして回収が行われる問題で、このプロジェクトに参画する川崎重工業とIHIはことし9月まで半年間のグループ全体の決算で最終的な損益が赤字となり、業績に影響が出ています。

この問題では、アメリカの航空防衛大手RTXの傘下のエンジンメーカー「プラット・アンド・ホイットニー」が製造した航空エンジンに不具合が見つかったとして回収が行われることになり、プロジェクトに参画する日本企業も航空会社への補償などが求められています。

川崎重工業は、8日ことし4月から9月までのグループ全体の決算を発表し、補償費用などとして580億円の損失を計上したことから、最終的な損益が233億円の赤字となりました。

一方、IHIも、ことし9月まで半年間のグループ全体の最終的な損益が1375億円の赤字となったほか、三菱重工業は、補償費用などとして200億円近くを計上したとしています。

IHIの井手博社長は、7日開いたオンライン会見で「一過性とは言え、楽観視できず、大きな損失を出したことを重く受け止めている。今後の投資原資を確保するため、固定資産の売却も検討している」と述べました。