自動運転の大型バスの隊列走行 全国初の実験 広島 東広島

自動運転の大型バスが隊列を組んで走行する全国で初めての実験が広島県東広島市で始まり、今後、運用する上での技術面の課題の検証が行われます。

実証実験が行われるのは、東広島市の西条駅と広島大学東広島キャンパスを結ぶ1周およそ12キロの区間です。

実験では一般的な大型バスに加えて、バス2台をつなぎあわせた「連節バス」も使用され、この連節バスは長さおよそ18メートル、100人ほどが乗車できます。

実験は7日から始まり、午前11時前、連節バスと大型バスが15メートルほど車間距離を空けながら隊列を組んで大学のキャンパスを出発しました。

JR西日本によりますと、7日のバスが隊列を組む実験は、一度に多くの人を輸送する状況を想定して行われ、公道での連節バスを使った自動運転や、隊列を組んでの自動運転は全国初だということです。

バスには▽前方の車や障害物の形と距離を測るセンサーや、▽白線などを識別するカメラ、▽高精度のGPSで現在の位置を正確に計測するためのアンテナが備えられています。

実験では、これから1か月ほどかけて、周囲の車の状況を正確に捉えて車間距離が適切に保たれているかや、安全に発車できるかなどの技術的な検証が行われます。

また、BRT=バス高速輸送システムの導入に向けた検証も行われるということです。

東広島市地域政策課の梅貴政 課長は「発展途上の技術ではあるが、早く実装できるように取り組みを進め、新しい技術を使って市民の移動手段を確保したい」と話しています。