中国 途上国への巨額融資“罰則金利3倍近くに”米研究機関分析

一帯一路構想を掲げる中国は途上国のインフラ事業などに巨額の融資を行ってきましたが、アメリカの研究機関がその実態を分析した最新の報告書を公表しました。返済が滞った国に対する罰則金利を3倍近くに引きあげるなど、債権回収を強化する姿勢が浮かび上がりました。

これはアメリカ南部バージニア州の公立大学、ウィリアム・アンド・メアリー校のエイドデータ研究所が6日、公表したものです。

中国は一帯一路構想のもと、途上国に巨額の融資を行っていますが、融資条件など詳細は公表されず、透明性が低いと指摘されています。

この研究所はネットなどで得られる中国や途上国の公開情報と、数千人の政府高官などへの聞き取り調査をつきあわせて分析を行いました。

その結果、中国から途上国への融資残高は、元本だけで少なくとも1兆1000億ドル、日本円でおよそ165兆円に達し、世界最大の債権国になっていると指摘しています。

そのうえで返済が滞った場合、中国だけが資金を引き出せる専用の口座をつくる契約を結んでいたケースがあったとしています。

また、返済が滞った国に対する罰則金利を設け、2017年までの4年間は上限が3%だったのに対して2021年までの4年間は8.7%と、3倍近くに引きあげていたということです。

中国の債権回収を強化する姿勢が浮かび上がるとともにエイドデータ研究所は途上国の債務再編をめぐって融資する側の国々の平等性が失われ、国際協調が崩れるおそれがあると警告しています。

中国の専門家 “双方が合意 誰かが強制したのではない”

国際経済や外交に詳しい中国の民間シンクタンクの王輝耀 理事長は「一帯一路協力協定には多くの国と国際機関が署名し、3000以上のプロジェクトが推進されており、世界の多くの新しい機会をもたらした」と述べ、一帯一路構想の成果を強調しました。

そのうえで、途上国のインフラ事業などに対する巨額の融資について「一帯一路プロジェクトは、共同協議と共同建設であり、中国と、プロジェクトを進める国の双方が協議し、合意して署名したもので、誰かが強制したというものではない」と述べました。

また、王理事長は「中には、個別のプロジェクトで、計画が野心的すぎた可能性があるものもあるかもしれないが、これは非常にまれな現象であり、一帯一路は、大多数の途上国から、歓迎されている」と述べました。