中国共産党 金融や経済政策などの統括に習主席の側近が兼任へ

中国共産党で金融や経済政策などを統括する3つの重要な組織のトップを習近平国家主席の側近として知られる何立峰副首相が兼任することになりました。習主席の意向をトップダウンで政策に反映させ、党による指導や監督を一層強化するねらいがあるとみられます。

中国の中央銀行、中国人民銀行は6日、金融システムをめぐって金融機関などに指導を行う「中央金融工作委員会」が会議を開き、何立峰副首相がトップの書記として演説したと発表しました。

また、この中で何副首相の肩書について金融の安定と発展に関する業務を行う「中央金融委員会弁公室」のトップだとあわせて紹介されました。

何副首相は、習近平国家主席が地方で勤務していたときの部下で習主席の側近とされ、先月には経済運営を担う「中央財経委員会弁公室」のトップに就任したと伝えられていました。

3つの組織はいずれも共産党の直轄で、何副首相は党で金融や経済政策などを統括する重要な組織のトップを兼任することになります。

中国では、不動産市場の低迷や国内需要の停滞などを背景に景気の回復が力強さを欠く状況が続いていて、習近平指導部としては何副首相の就任によって習主席の意向をトップダウンで政策に反映させ、党による指導や監督を一層強化するねらいがあるとみられます。