全銀ネットのシステム障害 NTTデータが会見で陳謝 原因調査へ

先月起きた、全銀ネット=「全国銀行資金決済ネットワーク」の送金システムの障害についてシステムを開発したNTTデータが会見を開き、今回の問題を陳謝したうえで、社内に特別チームを設置して原因の調査を進めることを明らかにしました。

全国銀行協会の関連団体、一般社団法人の全銀ネットの送金システムで先月、発生した障害では、復旧までに2日かかり、500万件を超える振り込みの処理が遅れるなどの影響が出ました。

この問題を受けてシステムを開発したNTTデータが6日、会見を開きました。

この中で、親会社のNTTデータグループの本間洋社長は「預金者の皆様をはじめ、金融機関や関係者の方に多大なご迷惑をおかけし深くおわび申し上げます」と述べ、陳謝しました。

今回の障害は、基幹システムと各金融機関をつなぐ中継コンピューターを更新した際に発生しました。

6日の会見で、会社は一部のデータが破損していたにもかかわらず、更新前のテストでこれを把握できなかったことが障害の発生につながったと説明しました。

そのうえで、社内に特別チームを設置して原因の調査を進めるとともにすべてのシステムの点検を実施することを明らかにしました。

この問題をめぐっては、金融庁はNTTデータに対しても原因や再発防止策などの報告を求める「報告徴求命令」を出していて、会社は今月末までに原因などを報告することにしています。