海運大手3社 半年間の決算 コンテナ船運賃下落などで大幅減益

海運大手3社のことし9月までの半年間の決算はコロナ禍での物流網の混乱が解消され、コンテナ船の運賃が下落していることなどから、最終的な利益はいずれも大幅な減益となりました。

海運最大手の日本郵船が6日発表した、ことし4月から9月までのグループ全体の決算は最終利益が1133億円と、前の年の同じ時期より83%減少しました。

また、商船三井の最終利益は1507億円と、前の年の同じ時期より74%減ったほか、川崎汽船の最終利益は631億円と、前の年の同じ時期より88%減少しました。

昨年度は、コロナ禍で物流網が世界的に混乱し、コンテナ船の需要が増えて荷物を運ぶ運賃が高止まりしたため、各社ともに最終利益は過去最高でした。

今年度は、経済活動の正常化で物流網の混乱が解消されコンテナ船の運賃が下落していることなどから、9月までの半年間の決算はいずれも大幅な減益となっています。

各社とも欧米を中心に、コンテナ船の需要が減少する傾向が当初の想定よりも長引いているとしています。

オンラインでの会見で、日本郵船の曽我貴也社長は「昨年度までの決算と比べると大幅な減益となっているが、決してサプライズではなく、当初の計画に向けて、できるかぎりの上積みを果たせた。コンテナ船に関しては、北米で荷動きが今年度の下期からだんだん復活すると見込んでいたが今も動きそのものが低迷している状態だ」と述べました。