【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(6日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる6日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ゼレンスキー大統領 さらなる軍事支援を欧米各国に求める

反転攻勢を続けるウクライナのゼレンスキー大統領はアメリカメディアの取材に応じ、前線の状況について「こう着しているとは思わない」と述べた上で、冬が迫る中、防空システムや無人機などさらなる軍事支援を求めました。

ウクライナ軍参謀本部は6日、前日の5日には44回の戦闘が起きたとし、ウクライナ東部と南部での戦況については「依然として厳しい」と発表しました。

その上で、東部ドネツク州のアウディーイウカ周辺や南部ザポリージャ州のロシア軍の拠点ベルボベの北西部などではロシア軍による攻撃は失敗したと指摘しました。

一方、ロシア国防省は5日、東部や南部でウクライナ軍の攻撃を撃退し、東部ドニプロペトロウシク州のウクライナ軍の飛行場を攻撃し、倉庫を破壊したと発表しました。こうした中、ゼレンスキー大統領はアメリカのNBCテレビの取材に応じました。

5日に公開されたインタビューではウクライナ軍の総司令官が戦況をめぐり「こう着状態に陥る段階だ」などと指摘したことについて質問されると、ゼレンスキー大統領は「厳しい状況にある」とする一方「こう着しているとは思わない」と否定しました。その上で、ゼレンスキー大統領は「冬は非常に困難な時期だ」としロシア軍によるインフラ施設などへの攻撃に対抗するため防空システムや無人機などのさらなる軍事支援を欧米各国に求めました。

そして、「ロシアはわれわれを皆殺しにすれば、NATO=北大西洋条約機構に加盟する国々を攻撃するだろう。その代償はさらに高くつく」と述べて支援の必要性を訴えました。

ウクライナ クリミアの造船所を攻撃 ロシア 艦船損傷認める

ウクライナ軍はロシアが一方的に併合した南部クリミアにある造船所をミサイルで攻撃したと明らかにし、ロシア側も艦船が損傷を受けたことを認めました。

ウクライナ軍は4日、ロシアの支配地域である南部クリミアのザリフ造船所を攻撃したと明らかにしました。

ウクライナ空軍の司令官はSNSで戦闘機からミサイルを撃ったことを明らかにし、フランスが供与した巡航ミサイル「SCALP(スカルプ)」の使用を示唆しました。

これについて、ロシアのメディアは5日、造船所に向けて15発の巡航ミサイルが発射され、このうち13発を迎撃したものの、ロシアの艦船1隻が損傷を受けたことをロシア国防省が認めたと伝えました。

ウクライナ側によりますとこの造船所には巡航ミサイル「カリブル」を搭載したロシア海軍の最新鋭の艦船が停泊していたとしていますが、どの艦船が被害が受けたかは明らかにしていません。

ウクライナ軍は9月にも南部クリミアの軍港都市セバストポリにある黒海艦隊の司令部を攻撃するなどこのところ、クリミアにあるロシア軍施設への攻撃を続けています。

一方、ウクライナ軍は3日、南部ザポリージャ州の集落にロシア軍によるミサイル攻撃があったことを明らかにしました。

ウクライナのメディアは、兵士を表彰する行事が行われていた会場にミサイルが着弾し、20人以上の軍関係者が死亡したと伝えています。