ゼレンスキー大統領 自国への国際社会の関心低下に危機感示す

ウクライナのゼレンスキー大統領は4日、イスラエル・パレスチナ情勢を受けて、ウクライナに対する国際社会の関心が低下しているとして危機感を示し「これがロシアの目標の一つだ」と述べ、国際社会の支援を受けて難局を打開したいと強調しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は4日、首都キーウを訪問したEU=ヨーロッパ連合のフォンデアライエン委員長と会談し、ともに記者会見を行いました。

この中でゼレンスキー大統領は、イスラエル・パレスチナ情勢に関連し「ウクライナへの関心が低下していると気付いている。これは事実だ」と述べ、ウクライナに対する国際社会の関心が低下しているとして危機感を示しました。

そのうえで「これがロシアの目標の一つだ。われわれは、過去にもウクライナにほとんど関心が払われなかった非常に困難な時期を乗り越えてきたので、今回も乗り越えられると確信している」と述べ、国際社会の支援を受けて難局を打開したいと強調しました。

一方、ゼレンスキー大統領は、今回フォンデアライエン委員長をキーウの鉄道駅でみずから出迎えました。

こうした対応について、在キーウの外交筋はNHKの取材に対し「これまでにない異例の対応だ。最大の支援国アメリカの大統領が訪問した時でさえ、ここまでしなかった」と指摘し、中東情勢を受けたウクライナへの関心低下に対するゼレンスキー大統領の危機感の表れだという見方を示しました。