大相撲 元大関 朝潮 長岡末弘さん死去 67歳

大相撲で「大ちゃん」の愛称で親しまれた、元大関・朝潮の長岡末弘さんが亡くなったことが、日本相撲協会の関係者への取材でわかりました。67歳でした。

元大関・朝潮の長岡さんは、高知県室戸市出身。

昭和53年の春場所で幕下付け出しで初土俵を踏み、強烈な突き押し相撲を持ち味に、この年の九州場所では幕内に昇進する異例のスピード出世を果たしました。

そして、昭和58年の春場所後に大関に昇進して、昭和60年の春場所で初優勝を果たし、平成元年の春場所で引退するまで大関を36場所務めました。

また、恵まれた体格と陽気なキャラクターから「大ちゃん」の愛称でファンから親しまれました。

引退後は若松部屋を率いたあと、平成14年に高砂部屋を継承して師匠として弟子の指導にあたり、元横綱・朝青龍のほか、大関経験者の朝乃山を育てました。

65歳の定年後は再雇用制度で錦島親方として協会に残りましたが、おととし、新型コロナウイルスのガイドラインに違反したとして協会を退職していました。

日本相撲協会によりますと、小腸がんのため2日、自宅で亡くなりました。

高砂親方「育ててもらった感謝の気持ちでいっぱい」

長岡さんから部屋を継承した元関脇 朝赤龍の高砂親方は4日、福岡市内の宿舎で取材に応じ「体調が悪いとは聞いていたがまさかこんなに早く亡くなるとは思っていなかった。びっくりしたしショックだった」と心境を語りました。

そして「育ててもらった感謝の気持ちでいっぱいです。先代の教えを守って、力士を強くしていくのが一番の恩返しになるので頑張るしかない」と話しました。

また、長岡さんの指導を受けた大関経験者の朝乃山は「亡くなるには早い年齢で驚いている。秋場所の14日目に会ったのが最後で、その日は自分が負けたのでアドバイスをもらった。先代に教えてもらった前に出る相撲を心がけて一つ一つ白星を積み重ねて恩返しをしていきたい」と話していました。