トルコ 10月の消費者物価指数 前年同月比61%余の上昇

トルコの10月の消費者物価指数が発表され、前の年の同じ月と比べて61%余りの上昇となりました。激しいインフレで市民生活は苦しい状況が続いています。

トルコ統計局が11月3日に発表した、10月の消費者物価指数は、前の年の同じ月に比べて61.36%上昇しました。

内訳を見ますと、宿泊や外食は94%余り、教育や医療関連が80%を超えていて、激しいインフレが市民生活を直撃しています。

トルコでは「金利を下げればインフレ率も下がる」と主張するエルドアン大統領の意向に沿う形で、おととしから利下げを行ってきました。

ことし5月の選挙でエルドアン大統領が続投を決めたあと、6月以降は新たに就任したトルコ中央銀行のエルカン総裁のもと、金融引き締めに転じていますが、物価上昇圧力は弱まっていません。

エルカン総裁は11月2日、記者会見を開き、インフレのピークについて、来年5月に70%から75%になるという予測を明らかにしました。

そのうえで「物価上昇率がひと桁台に戻るまであらゆる手段を活用する」と述べて、金融引き締めを強化する考えを強調しました。