イスラエルから退避 日本人など46人 自衛隊機が羽田空港に到着

イスラエル・パレスチナ情勢が緊張度を増す中、イスラエルから退避した日本人など46人を乗せた自衛隊機が、3日夜、羽田空港に到着しました。

日本時間の2日、イスラエルから退避した日本人20人と韓国人やベトナム人など合わせて46人を乗せた航空自衛隊の輸送機は、3日午後7時前に羽田空港に到着しました。

到着した人たちは、オレンジ色のベストを着た外務省の職員に先導され、子どもの手を引くなどして空港内を移動していました。

政府は、イスラエル・パレスチナ情勢が緊張度を増していることや、日本までの民間航空機の直行便の運航計画が不透明なことを踏まえ、今回、自衛隊機でイスラエルにいる日本人などの2回目の輸送を行いました。

外務省によりますと、イスラエルとパレスチナに残っている日本人は合わせておよそ800人で、防衛省は、今後の退避などに備えて輸送機2機を隣国ヨルダンとギリシャに待機させることにしています。

イスラエルで研究員の男性「現地で仕事あり すぐに戻る予定」

イスラエル中部から羽田空港に到着した30代の研究員の男性は「自分はイスラエルで研究者として働いている。今回の紛争で、先に日本に帰国している妻と子どもに会うために、きょうは帰ってきたが、現地に自分の研究室で働くイスラエル人の部下がいて仕事もあるので、また、すぐに戻る予定だ。現地で働く自分としては、早く戦争が終わってほしい」と話していました。

テルアビブから避難の女性「眠れない状態だった」

イスラエルのテルアビブから羽田空港に到着した30代の女性は「現地では、サイレンが鳴ったらシェルターに避難して、大きな爆発音がして、また家に戻るということを何度も繰り返した。精神的に負担で、ちょっとした音でもサイレンに聞こえてしまったりして眠れない状態だった。個人的には戦争はやめてほしいが、情勢が複雑で、何が正解なのかがわからない」と話していました。