日本とベトナム 供給網強化で連携 日本企業の進出後押しで合意

日本とベトナムの両政府による貿易や投資の拡大に向けた会合がハノイで開かれました。中国に代わる自動車や電子機器の部品の調達先としてベトナムの存在感が高まる中、サプライチェーン=供給網の強化で連携し、関連する日本企業の進出を後押ししていくことで合意しました。

ASEAN=東南アジア諸国連合の中でも高い経済成長を続けるベトナムは、自動車関連や電子部品などの工場が数多く進出していて、米中の対立が続く中、中国に代わる生産拠点として存在感が高まっています。

3日はハノイで、日本とベトナムの両政府による貿易や投資の拡大に向けた会合が開かれ、出席した西村経済産業大臣は「世界で地政学的な緊張が高まる中で、信頼できるパートナーであるベトナムとサプライチェーンをしっかりと構築していきたい」と述べました。

また、ベトナムのジエン商工相は「日本とベトナム双方の2国間貿易の発展などに貢献するように詳細な方向性を議論していきたい」などと述べ、スマートフォンや電気自動車に使われる先端的な電子部品などで両国間のサプライチェーンを強化するため、作業部会を設置することで合意しました。

作業部会では日本企業の進出や両国の企業どうしの提携を後押しするうえでの課題について事務レベルで議論し、解決につなげるとしています。

西村経済産業大臣は会合のあと、記者団に対して、「ベトナムには2000社の日系企業がすでに展開しており、さまざまな分野で協力を進めていきたい」と述べました。