イギリスの中央銀行 政策金利を2回連続で据え置き

イギリスの中央銀行、イングランド銀行は前回の会合に続き、政策金利を据え置くと発表しました。金融引き締めの経済への影響を見極めるため、利上げを見送った形です。

イングランド銀行は2日、前日まで開いた会合の結果、政策金利を現在の5.25%のまま、据え置くと発表しました。

金利の据え置きは前回・9月の会合に続き、2回連続です。

声明では「金融引き締めが労働市場や実体経済の勢いに何らかの影響を与える兆候が続いている」と指摘していて、経済への影響を見極めるため、利上げを再び見送った形です。

イギリスのことし9月の消費者物価指数は前の年の同じ月と比べて6.7%の上昇と、伸び率は去年のピーク時の11%台と比べると縮小傾向にあります。

ただ、声明はイスラエルとイスラム組織ハマスの衝突を踏まえ、「エネルギー価格によるインフレの上振れリスクもある」としていて、会合では9人の委員のうち6人が金利の据え置きを支持したのに対し、3人が0.25%の引き上げを主張していて、根強いインフレへの警戒感があることもうかがえます。

イングランド銀行のベイリー総裁は2日、記者会見で、「インフレ率はまだ高すぎる。2%の物価目標まで確実に戻すために、高い金利を長期間、維持するつもりだ。さらなる利上げが必要かどうか見守りたい」と述べ、物価の動向などを注意深く見ていく考えを示しました。