秋の園遊会開催 天皇皇后両陛下 松任谷由実さんらと懇談

秋の園遊会が開かれ、シンガーソングライターの松任谷由実さんなど招待された1000人余りが天皇皇后両陛下や皇族方と和やかなひとときを過ごしました。

園遊会は、両陛下の主催で、春と秋の2回東京・港区の赤坂御苑で開かれています。

5年ぶりの開催となったことし5月の春の園遊会に続き、今回も、新型コロナウイルスの感染状況などを踏まえ、会場内での食事やアルコール類の提供を控え、出席者も例年の半数程度に抑える形となりました。

両陛下や皇族方はマスクを着用して庭園を回り、招待された人たちと和やかにことばを交わされました。

「ユーミン」の愛称で親しまれているシンガーソングライターの松任谷由実さんには、天皇陛下が「お会いできてうれしいです。お忙しいんじゃないですか」などとことばをかけ、「翳(かげり)ゆく部屋」という具体的な曲名を挙げて話されました。

そして、皇后さまが「昨年も50周年のツアーをなさって」などとことばをかけられると、松任谷さんは、「みなさんに支えられて、お返ししなくてはいけないキャリアになってきました。喜んで頂けるよう頑張りたいと思っています」と答えていました。

将棋棋士として活躍し引退後もタレント活動を行って「ひふみん」の愛称で親しまれている加藤一二三さんは、天皇陛下が「将棋界の発展のために大変ご尽力なさって」とことばをかけられると、「ありがとうございます。将棋界は最近、藤井聡太さんという若手が現れ大変盛り上がっていて、非常にいいことだと思っています」などと答えていました。

漫才師の西川きよしさんは、天皇陛下がNHKの連続テレビ小説に出演していたことに触れられると、「ご覧頂いてうれしいです。感謝します」と述べ、皇后さまが「小さいころからテレビで」とことばをかけられると、「もう60年やらせて頂いて、ありがとうございます」と答えていました。

2日の東京は秋晴れとなり、出席した人たちは、庭園を散策して記念写真を撮るなどして和やかなひとときを楽しんでいました。

松任谷由実さん「私の曲を聴いてリフレッシュしていただけたら」

園遊会に出席したシンガーソングライターの松任谷由実さんは「私の曲を挙げて、『翳ゆく部屋』が好きだと言ってくださったので、とてもうれしかったです。皇后さまには、私から『公務の合間に私の曲を聴いてリフレッシュしていただけたら幸いです』とお伝えしました」と話していました。

加藤一二三さん「ほほえましく聞いていらっしゃった」

将棋棋士の加藤一二三さんは「藤井聡太八冠の活躍で将棋界が非常に盛り上がっている、藤井さんは才能豊かで研究熱心だが、対抗するために他の若手棋士もずいぶん熱心に研究しているとお話したところ、両陛下はほほえましく聞いていらっしゃいました」と話していました。

西川きよしさん「リラックスさせていただいた」

漫才師の西川きよしさんは「皇后さまから『いつもテレビで拝見しております』というありがたいおことばをいただきました。天皇陛下が『マッサン』に出演した際の話をされたので、朝ドラもご覧になっているんだと思い、本当にうれしかったです。ふだんは笑っていただくお仕事をさせていただいていますが、きょうは両陛下や皇族方にリラックスさせていただきました」と話していました。