柿沢前副大臣側が手配し議員会館で撮影か 区長選 有料広告動画

東京 江東区の区長の陣営が選挙期間中、動画投稿サイトに公職選挙法で禁じられている有料広告を出していたとされる事件で、広告に使われた動画は、柿沢未途 前法務副大臣側が手配した議員会館の会議室で撮影されていたことが、関係者への取材で分かりました。区長は、柿沢前副大臣から有料広告の利用を勧められたと説明しているということで、東京地検特捜部は動画の制作や広告掲載の経緯などについて、調べを進めるものとみられます。

東京地検特捜部は、江東区の木村弥生区長が初当選したことし4月の区長選挙の期間中、YouTubeに自身への投票を呼びかける有料広告を出していたとして、公職選挙法違反の疑いで区長室を捜索するなどして捜査を進めています。

問題の広告は、木村区長の姿や「木村やよいに投票してください」という文字を組み合わせた6秒の動画で、関係者によりますと、撮影は柿沢前副大臣側が手配した議員会館の会議室で行われたということです。

区長は、特捜部の任意の事情聴取に対し、「柿沢前副大臣から選挙で効果があったとして有料広告を勧められた」などと説明していて、柿沢氏は、勧めた責任を取りたいとして、10月31日、法務副大臣を辞任しました。

いわゆる「保守分裂」の激しい選挙戦となった4月の区長選挙では、柿沢前副大臣側が木村区長を支援したとされていて、特捜部は、動画の制作や掲載に区長と前副大臣がどの程度関わっていたのかなどについて、調べを進めるものとみられます。