福島第一原発の処理水 3回目の放出を開始 東京電力

福島第一原子力発電所にたまる処理水について、東京電力は11月2日午前、3回目の放出を開始しました。11月中旬にかけて、タンク10基分にあたるおよそ7800トンを放出する計画です。

福島第一原発ではトリチウムなどの放射性物質を含む処理水が1000基余りのタンクに保管され、東京電力はことし8月から、大量の海水を加えるなどして基準を下回る濃度に薄めて海への放出を始めています。

10月までに2回の放出を終え、東京電力は10月31日から3回目の放出に向けて処理水を薄めたり、薄めた処理水の濃度を確認したりする準備を進めてきました。

その結果、処理水の濃度や気象条件に問題がないとして11月2日午前10時20分ごろ、ポンプを起動して3回目の放出を始めました。

放出は11月中旬まで続け、これまでと同様にタンク10基分にあたるおよそ7800トンの処理水を放出することにしています。

東京電力は今年度、4回に分けてタンク40基分、およそ3万1200トンを放出する計画です。

原発から3キロ以内の10地点で採取している海水のトリチウム濃度の分析では、これまでの最大が1リットル当たり22ベクレルで、放出の停止を判断するレベルの700ベクレルを大幅に下回っています。