ロシア 国内でも無人機量産に注力 ウクライナ側は警戒強める

ロシア軍は本格的な冬が迫る中、ウクライナ各地で無人機による攻撃を行い製油所を破壊するなどしています。ロシアはイラン製の無人機だけでなく、国内でも無人機の量産に力をいれていて、ウクライナ側は警戒を強めています。

ロシア軍はウクライナ東部ドネツク州などで攻勢を強めているほか、無人機などを使った空からの攻撃も続けていて、ウクライナ空軍は1日、ロシア軍が夜間、イラン製の自爆型無人機20機やミサイルで攻撃を行い、このうち無人機18機などを撃墜したと発表しました。

ただ、無人機の攻撃で、中部ポルタワ州の、クレメンチュクでは製油所が破壊され火災が起きています。

また、東部ドニプロペトロウシク州のニコポリでは59歳の女性が死亡し、4人がけがをしたと地元知事が明らかにするなど、各地で被害が出ています。

一方、イギリス国防省は1日、ロシアが開発した無人機「ランセット」について「過去12か月間最も効果を発揮した1つだ」と分析しました。

ランセットは目標に向かって急降下し自爆する無人機で、ウクライナの砲撃部隊などに対する攻撃に使われていると指摘しています。

ロシアはイランから無人機を獲得しているほか、国内でも無人機の量産に力をいれていて、ウクライナ側はロシアの無人機攻撃への警戒を強めています。

また、ロシアのショイグ国防相は1日、国防省で軍司令官と会議を開き「われわれの部隊は前進し、有利な陣地を獲得している」と述べるなど、戦果を強調しました。