住友化学 今年度業績見通しを大幅下方修正 会長ら報酬自主返上

住友化学は、石油化学製品の世界的な市況の悪化で、今年度の業績見通しを大幅に下方修正したことから、会長と社長が役員報酬を自主返上すると発表しました。

住友化学は11月1日、今年度1年間のグループ全体の業績見通しを下方修正し、
▽営業損益は、これまでの200億円の黒字から、一転して1250億円の赤字に、
▽最終損益も、100億円の黒字から、950億円の赤字に、
なる見通しを発表しました。

石油化学製品の世界的な市況の悪化と、子会社が手がける主力の医薬品の特許切れによる業績の悪化が主な要因です。

これを受けて会社は、十倉雅和会長と岩田圭一社長が、来年3月までの5か月間、役員報酬のうち基本報酬を月額10%自主返上すると発表しました。

会見で岩田社長は「創業以来の危機的な状況だ。業績回復できるよう危機感を持って事業の再構築を進めていきたい」と述べ、抜本的な構造改革に取り組む考えを示しました。