米FBI長官 “米国内でテロの危険性 ここ数年で最も高く”

アメリカのFBI=連邦捜査局のレイ長官は、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突をきっかけにアメリカ国内でテロが起きる危険性がここ数年で最も高くなっているとの認識を示しました。

FBIのレイ長官は10月31日、議会上院の公聴会に出席し、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突が始まって以降、国際テロ組織アルカイダなどがアメリカや、アメリカ国内のユダヤ人コミュニティーを攻撃するよう呼びかけていると指摘しました。

そのうえで「テロの脅威はことし、高まり続けており、中東地域で続く戦闘はアメリカ国内での攻撃の危険性を別次元にまで高めている」と述べ、テロの脅威がここ数年で最も高くなっているとの認識を示しました。

そして、アメリカに対するテロとして最も起こりうるのは組織の指示を受けないいわゆる「一匹おおかみ」型の人物や少人数のグループによるものだとの見方を示しました。

また、同じ公聴会に出席したマヨルカス国土安全保障長官は、今回の衝突が起きて以降、アメリカ国内で反ユダヤ主義の動きが拡大していると指摘するとともに、「ユダヤ人、イスラム教徒、アラブ系アメリカ人のコミュニティーなどに対する脅威が国中で増大している」との認識を示し、警戒を続けていることを明らかにしました。