財務官 円安加速に「あらゆる手段排除せず」市場の動きけん制

外国為替市場で円安が加速していることについて、財務省の神田財務官は1日朝記者団に対し「一方的、急激な動きには懸念しており、過度な変動に対してはあらゆる手段を排除せずに適切な行動をとっていきたい」と述べて、市場の動きをけん制しました。

外国為替市場では日本時間の31日夜から1日朝にかけて円相場は一時、1ドル=151円台後半まで値下がりするなど円安が加速しています。

これについて、財務省の神田財務官は1日朝記者団に対し「年初来25円近く動いており、足もとの動きも短い間に数円動いている。ファンダメンタルズは一晩で何円も変わるものではない。一方的、急激な動きには懸念しており、過度な変動に対してはあらゆる手段を排除せずに適切な行動をとっていきたい」と述べて、市場の動きをけん制しました。

そのうえで「あらゆる行動は市場介入も含めるか」と問われたのに対し、「それについては言わないが、あらゆる手段だ」と述べました。

また「介入を含めたさまざまな状況はスタンバイの状態か」と問われたのに対し、「スタンバイだ。総合的に判断してマーケットの状況を緊張感を持って見ている中で判断することだ」と述べました。

松野官房長官「あらゆる手段で適切な対応を」

松野官房長官は午前の記者会見で「為替相場はファンダメンタルズ=経済の基礎的条件を反映して安定的に推移することが重要で、過度な変動は望ましくない。為替相場の水準や為替介入について具体的な見解を申し上げることは、 市場に不測の影響を及ぼすおそれがあることからコメントは控えるが、行き過ぎた動きには、あらゆる手段を排除せずに適切な対応をとる考えだ」と述べました。