ユーロ圏の10月の消費者物価指数 前年同月比2.9%上昇

ユーロ圏の10月の消費者物価指数は去年の同じ月と比べて2.9%の上昇と、伸び率は前の月から大幅に縮小し2年3か月ぶりの低い水準となりました。

EU=ヨーロッパ連合が31日に発表したドイツやフランスなどユーロ圏20か国の10月の消費者物価指数は、去年の同じ月と比べて2.9%上昇しました。

伸び率は前の月の4.3%から大幅に縮小し、2021年7月以来、2年3か月ぶりの低い水準となりました。

エネルギー価格が去年の同じ月と比べてマイナス11.1%と、前の月のマイナス4.6%からさらに下落したことが主な要因です。

また、変動の大きいエネルギーや食品などを除いた物価指数も、前の月の4.5%から4.2%に下落しました。

国別の伸び率では
▽スペインが3.5%と前の月を上回ったものの
▽ドイツは3.0%
▽フランスは4.5%
▽イタリアは1.9%といずれも前の月を下回りました。

ヨーロッパ中央銀行は、10月26日の金融政策を決める理事会で「インフレの基調は和らいでいる」として、去年7月に利上げを開始して以来、初めて、主要な政策金利の据え置きを決めました。

これまでの金融引き締めによるユーロ圏の経済への影響や、インフレの低下傾向がこのまま続くかどうかが今後、注目されます。