電力大手10社 半年間決算 全社が黒字 火力発電の燃料費減少で

電力大手10社のことし4月から9月までの半年間の決算が出そろい、火力発電に使われる燃料費が減少したことなどから10社すべてが黒字となりました。

電力大手10社は10月31日までに、ことし4月から9月までの半年間のグループ全体の決算を公表しました。

それによりますと、最終的な損益は10社すべてが黒字となり、このうち東京電力ホールディングスが3508億円の黒字となったのをはじめ、北海道電力、東北電力、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、九州電力、沖縄電力の合わせて9社で去年の赤字から黒字に転換しました。

また、去年の同じ時期に黒字だった四国電力は大幅な増益となっています。

火力発電の燃料となるLNG=液化天然ガスの調達コストが減少したことや、多くの電力会社で家庭や企業向けの電気料金を値上げしたことが増益の主な要因だということです。

東京電力ホールディングスの山口裕之 副社長は、記者会見で「今回は燃料価格が落ち着いていた中での決算だったが、今後、燃料価格が上がれば利益は目減りする。収益構造を安定化させる取り組みを進めていきたい」と話しています。