殺人未遂の罪に問われた24歳被告 1審に続き2審も無罪 東京高裁

おととし、東京 足立区のアパートで男性を刃物で刺して大けがをさせたとして殺人未遂の罪に問われた24歳の被告の裁判で、2審の東京高等裁判所は「男性を刺したとは認められず、共謀も成立しないとした判断に誤りはない」として1審に続いて無罪を言い渡しました。

無職の酒井亮太さん(24)はおととし8月、足立区のアパートで男性が刃物で刺され大けがをした事件で、男性の妻からSNSで殺害の依頼を受けた男とともに、襲ったとして殺人未遂の罪に問われましたが、1審の東京地方裁判所は「被告が刺したとは認められず、共謀も成立しない」として無罪を言い渡し、検察が控訴していました。

31日の2審の判決で、東京高等裁判所の田村政喜裁判長は「1審の判決は前提事実を十分に検討したうえで総合的な判断をしている。男性を刺したとは認められず、共謀も成立しないとした判断に誤りはない」として1審に続いて無罪を言い渡しました。

この事件では、被害者の男性の妻が1審と2審で懲役10年の判決を受けて上告し、最高裁が退ける決定をしているほか、男性を刺したとして被告とともに起訴された男は懲役8年の判決が確定しています。