航空大手2社 半年間の決算 旅客需要大きく伸び 前年比大幅増益

航空大手2社のことし9月までの半年間の決算は国内外の旅客需要が大きく伸びたことから、最終的な利益が大幅に増えて、いずれも新型コロナの感染拡大前の2019年の同じ時期を上回り、回復が鮮明になりました。

このうちANAホールディングスのことし4月から9月までの半年間のグループ全体の決算は
▽売り上げが前の年の同じ時期より26%増加して1兆27億円に
▽最終的な利益は、およそ4.7倍に増えて、932億円の黒字でした。

最終利益は新型コロナの感染拡大前、2019年の同じ時期の567億円を上回った形です。

▽国際線で、訪日外国人の需要が増加し、日本から海外に向かう人も増えたこと
▽国内線でも、レジャー目的の需要が回復していることが主な要因です。

一方で、来年3月までの1年間の業績予想では、燃料代の上昇や、アメリカのメーカーが製造した航空エンジンの不具合に伴う影響を見込み、最終利益はこれまでの800億円の見通しを据え置きました。

記者会見で芝田浩二社長は、「特に国際線が回復し、コロナ禍で進めた構造改革で固定費を削減した成果も出た」と述べました。

また、日本航空のことし9月までの半年間のグループ全体の決算は
▽売り上げが前の年の同じ時期より32%増えて8209億円
▽最終的な利益は616億円の黒字で、コロナ禍前を上回りました。

国内外の旅客需要が伸びたためで、来年3月までの1年間の最終的な利益の見通しを800億円に上方修正しました。

記者会見で斎藤祐二専務執行役員は「コロナ禍を乗り越え、利益をしっかりと確保できたことは喜ばしい。『人への投資』を行い、さらに事業を展開していく」と述べました。