日銀「展望レポート」公表 3年間の物価見通し上方修正

日銀は、金融政策決定会合に合わせて、今年度から3年間の物価の見通しを示す「展望レポート」を公表し、いずれの年度も上方修正しました。

日銀は、今回示した生鮮食品を除いた消費者物価指数の見通しについて、政策委員の中央値で、今年度・2023年度が前の年度と比べてプラス2.8%と、前回・7月に示したプラス2.5%から引き上げました。

また、来年度・2024年度についても、プラス2.8%と、前回のプラス1.9%から大幅に引き上げたほか、再来年度・2025年度についても、プラス1.7%と、前回のプラス1.6%から引き上げました。

これは日銀のこれまでの想定を超えて価格転嫁の動きが進んでいることを示していて、この予測通りに進めば消費者物価指数の上昇率は昨年度・2022年度から3年連続で日銀が目指す2%の上昇率を超えることになります。

物価の動きについて日銀は、来年度にかけては、価格転嫁の影響が残るもとで、原油価格の上昇の影響などもあって、2%を上回る水準で推移するとみているほか、2025年度については、こうした影響が剥落することから、前年比のプラス幅は縮小するとしています。