クマ 被害人数は18道府県で過去最悪の173人 対策徹底呼びかけ

クマに襲われてけがをするなど被害にあった人の数をNHKがまとめたところ、今年度はこれまでに18の道府県で少なくとも173人に上っています。

国が統計を取り始めて以降、過去最悪の被害となっていて国や自治体などが対策の徹底を呼びかけています。

環境省によりますと、ことし4月から9月までにクマによる被害にあった人の数は、あわせて109人に上っています。

その後、10月に入ってからの被害についてNHKが各地域局の取材をもとに集計したところ、被害にあった人は少なくとも64人で、環境省の9月までの集計とあわせると18の道府県で173人に上っています。

これは、環境省が統計を取り始めて以降、最も多い158人の被害が出た3年前 2020年度の1年間をすでに大きく上回り、過去最悪の被害となっています。

また、10月に入ってからの被害の64人は、1か月の被害としてこれまでで最も多かった2006年10月の49人をすでに大きく上回っています。

道府県別では秋田が最も多い59人で全体の3分の1以上を占めているほか、岩手が41人、福島が13人、青森で11人と東北地方で被害が多くなっています。

このほか▼長野で10人▼新潟で7人▼岐阜で6人▼山形で5人▼富山で5人▼北海道で4人▼群馬で3人▼宮城で2人▼石川で2人▼山梨で1人▼福井で1人▼三重で1人▼京都で1人▼島根で1人と各地で被害が広がっています。

例年、クマが冬眠に入る12月ごろにかけて各地で被害が相次いでいることから国や自治体、専門家が被害を防ぐ対策の徹底を呼びかけています。

クマを生活圏に寄せつけないために 注意点は3つ

▽自宅周辺の柿・栗を放置しない
▽ごみを屋外に放置しない
▽においが強い食材を1階に置かない