競馬 秋の天皇賞 1番人気イクイノックスが日本レコードで2連覇

競馬のG1レース、秋の天皇賞が天皇皇后両陛下も観戦される中、東京競馬場で行われ、1番人気のイクイノックスが優勝して2連覇を果たすとともにG1レース5勝目を挙げました。

秋の天皇賞は東京府中市にある東京競馬場の芝2000メートルのコースで行われ、メインスタンドの貴賓席で両陛下が観戦される中、11頭が出走しました。

イクイノックスは去年の秋の天皇賞を勝って以降、海外を含めてG1レースを4連勝中で単勝1.3倍の圧倒的な1番人気に推されました。

レースが前半からハイペースで進む中、イクイノックスは3番手につけ、最後の直線半ばで先頭を捉えました。

このあと後続を突き放して2着に2馬身半差をつけて優勝し、秋の天皇賞で史上3頭目となる2連覇を果たすとともにG1レース5勝目を挙げました。

また1分55秒2のタイムは芝の2000メートルの日本レコードで、これまでの記録を1秒近く更新する速さでした。

2着は6番人気のジャスティンパレス。3着は3番人気のプログノーシスでした。

イクイノックスに騎乗したクリストフ・ルメール騎手は「完璧な馬だ。だんだん加速してくれてゴールで時計を見たときはびっくりした。天皇賞は僕にとってすごいレースなので、勝ててよかった」と話していました。

【払戻金】
単勝が7番で130円
枠連が6-6で1250円
馬連が6番-7番で1330円
馬単が7番-6番で1500円
三連複が6番-7番-9番で2180円
三連単が7番-6番-9番で6960円
ワイドは6番-7番が550円、7番-9番が280円、6番-9番が1650円でした。

天皇皇后両陛下も貴賓席から観戦

29日は、天皇皇后両陛下も、メインスタンドの貴賓席から、7万7000人余りの観衆とともに天皇賞のレースを初めて観戦されました。

天皇による天皇賞のレースの観戦は、上皇さまが平成17年と平成24年にご覧になって以来3回目、天皇陛下が国内で競馬観戦されたのは、平成19年と平成26年の日本ダービー以来、3回目です。

11頭が出走すると両陛下は双眼鏡を使ってレースの行方を見守り、最後の直線で1番人気のイクイノックスが他の馬を引き離して連覇を決めると、大きな拍手を送られていました。

そして、日本レコードで勝利したイクイノックスが貴賓席の前に戻ってきて、馬上のクリストフ・ルメール騎手がヘルメットをとって一礼すると、両陛下は拍手で応えられていました。

案内役を務めたJRAの担当者によりますと、天皇陛下は「すごいレースでしたね」と感想を述べられたということです。

レース前にはJRA競馬博物館で特別展をご覧に

天皇皇后両陛下は、レース観戦の前に、東京競馬場にあるJRA競馬博物館で、競馬法100周年記念の特別展をご覧になりました。

この展示は、日本の競馬の発展に大きな影響を与えた天皇賞の歴史を振り返るもので、会場には、明治38年に創設され「エンペラーズカップ」とも呼ばれた、天皇賞の前身、「帝室御賞典競走」の優勝カップなどが展示されています。

また、令和元年の秋の天皇賞の優勝馬のゼッケンなども展示されていて、両陛下はJRAの担当者の説明に耳を傾け時折うなずきながらご覧になっていました。