バス運転手不足で新たな採用を 全国100社余が就職説明会 東京

バス運転手の人手不足が深刻化し、市民生活にも影響が出る中、新たな採用につなげようと、全国のバス会社が集まる就職説明会が開かれました。

この催しはバス運転手の求人サイトを運営する会社が都内で開き、全国から100社余りのバス会社が参加しました。

日本バス協会によりますと、運転手の不足は今年度で1万人、2030年度には3万6000人に達する見通しで、すでに全国各地で路線の廃止や減便が相次いでいます。

会場に並んだブースでは、各社の担当者が具体的な仕事内容や福利厚生、それに免許取得を支援する仕組みなどを説明していました。

また、現場で働く運転手によるトークセッションも行われ、「乗客から『ありがとう』と声をかけられたときや、観光バスで乗客の思い出作りの手伝いをできたときにうれしさを感じます」などと魅力を伝えていました。

千葉県の会社の担当者は「運転手が足りず、路線の縮小も検討せざるをえない状況で、こうした機会に採用に結びつけたいです」と話していました。

運転手の仕事は未経験だという50代の男性は「定年後の仕事を探して訪れました。大型免許の取得のしかたなど聞いてみたいです」と話していました。

主催した会社の中嶋美恵社長は「都心部も地方も運転手不足で困っていて、1人でも獲得したい気持ちはどこの会社でも一緒です。生活の足で観光の要でもある、なくてはならない交通インフラなので、運転手確保に取り組みたい」話していました。